黒田 博樹 広島東洋カープ 選手プロフィール

Carp's CLUB かぷ吉



選手名鑑


黒田 博樹


プロフィール

黒田 博樹
  • 守備投手

  • 背番号15履歴 15(97-07)-18(08)

  • 生年月日1975年 2月10日 水瓶座

  • 年齢・血液型32才(引退時) B型

  • 出身地大阪府大阪市

  • 投打右投右打

  • 身長・体重184cm 85kg

  • 入団1997年 2位   11年間 引退07年


経歴・獲得タイトル他

  • 経歴上宮高−専大−広島(97-07)−ドジャース(08)

  • 獲得タイトルGグラブ賞1回(05)ベストナイン1回(05)
    最多勝利1回(05)
    最優秀防御率(06)

  • その他記録最多完投(00-02、04、05、07)

  • 年俸20000万円→30000万円 △10000万円

  • 備考

黒田博樹レーダーチャート

MLB年度別成績

年度 所属 登板 完投 完了 当初 勝利 敗北 SAVE 安打 被本 四球 死球 三振 失点 自責 防御率
2008 LA 31 2 0 29 9 10 0 183 1 181 13 42 116 85 76 3.73
2009 LA Dodgers 21 0 0 20 8 7 0 117 1 110 12 24 87 59 49 3.76
2010 LA Dodgers 31 0 0 31 11 13 0 196 1 180 15 48 159 87 74 3.39
通算 83 2 0 80 28 30 0 497 471 40 114 0 362 231 199 3.60

公式戦年度別成績

年度 所属 登板 完投 完了 当初 完封 無四 勝利 敗北 SAVE SP HD 打者 安打 被本 四球 死球 三振 失点 自責 防御率 順位
1997 広島 23 4 0 19 1 0 6 9 0 0 601 135 147 17 63 4 64 72 66 4.40 15
1998 広島 18 0 3 6 0 0 1 4 0 0 199 45 53 5 24 1 25 34 33 6.60
1999 広島 21 2 1 14 1 0 5 8 0 0 406 87 2 106 20 39 3 55 70 66 6.78
2000 広島 29 7 3 14 1 0 9 6 0 0 623 144 147 21 61 1 116 73 69 4.31 14
2001 広島 27 13 0 14 3 3 12 8 0 0 786 190 175 19 45 8 146 72 64 3.03 5
2002 広島 23 8 0 15 2 1 10 10 0 0 671 164 1 166 16 34 1 144 69 67 3.67 14
2003 広島 28 8 0 20 1 4 13 9 0 0 827 205 2 197 18 45 3 137 77 71 3.11 3
2004 広島 21 7 0 14 1 1 7 9 0 0 639 147 187 17 29 2 138 81 76 4.65 11
2005 広島 29 11 0 17 1 4 15 12 0 1 852 212 2 183 17 42 7 165 76 75 3.17 2
2006 広島 26 7 1 18 2 3 13 6 1 1 744 189 1 169 12 21 7 144 49 39 1.85 1
2007 広島 26 7 0 19 1 2 12 8 0 738 179 2 176 20 42 5 123 78 71 3.56 9
通算 271 74 8 170 14 18 103 89 1 2 0 7086 1700 1 1706 182 445 42 1257 751 697 3.69

ファーム年度別成績

年度 所属 登板 完投 完了 当初 勝利 敗北 SAVE 打者 安打 被本 四球 死球 三振 失点 自責 防御率 順位
1997 広島 4 2 2 1 0 86 22 0 16 3 6 0 14 10 9 3.68
1998 広島 9 0 3 3 0 187 43 0 38 4 23 0 34 25 23 4.81
1999 広島 6 2 3 1 0 157 36 2 30 2 15 2 26 12 8 1.96
2000 広島 1 0 1 0 0 35 8 2 6 0 4 1 5 3 1 1.04

球速・変化球データ

年度 最速 直球Ave 直球 カーブ スライダ カット チェンジ シュート フォーク シンカー 特殊 年間投球 取得投球 取得率
2004 155 146.7 49% 2% 21% 3% 1% 1% 23% 2456 2174 88.5%
2005 153 145.2 52% 1% 26% 1% 6% 14% 3141
2007 154 145.4 28% 1% 26% 8% 25% 12% 2573 2567 99.8%

来歴

入団までの経緯・特徴

小1から野球を始め、父が設立し監督も努めるチームでプレー。父も元プロ野球選手でかつて南海ホークスに所属していた黒田一博。高校時代は西浦(元日本ハム)の控え投手だった。東都大学2部だった専修大に進学、1年秋から登板した。4年春に一部に昇格し、スピードガンの設置された神宮球場で初めて150キロをマークした。1部通算2シーズンで6勝4敗。

終盤になっても衰えない150キロを越す快速球とスライダー、フォークが武器。05年からシュートを習得、球速は直球とあまり変わらず、バットの芯を外すタイプの球で、安定感は更に増した。豪快に三振を取るタイプに見えるが、実は抜群の制球力を持っており、打たせて取る技術も併せ持つ。近年、先発タイプで平均145キロ以上を投げる投手は、セ・リーグにはいない。

入団後の経過

01年、入団5年目にして初の2ケタ勝利を達成。長島前監督は関係者に「黒田はセ・リーグでNo1の右ピッチャー、上原より上」と言わしめた。01年オフ、雅代夫人と結婚し精神面でも安定。03年は出足不調だったが、後半で8連勝を挙げ自己最多の13勝。3年連続2ケタ勝利、自身初の200イニングにも到達。防御率も3位に入る。

04年2年連続で開幕投手を任されたが、まさかの逆転負け。思えばこれが苦難の始まりだった。山本監督は「エース=完投」とこだわり続けた。150キロを超えるストレートも簡単に打たれ、連打を浴びるケースが増えた。違和感を訴えたのは6月20日のヤクルト戦。27日に出場選手登録を外れ、「右肩関節滑膜炎」と診断された。再昇格後の8月3日、8回までの完封ペースが暗転し、目前にした9回に逆転された。降板したベンチで涙がこみあげた。リーグトップの7完投を挙げるも結局7勝止まりで、4年連続2ケタ勝利はならなかった。2桁被安打は10度、130球以上投げた試合は7度。過去5年でみても最多。よくこれで、右肩が壊れなかったものだ。

05年から動作解析の専門家・手塚一志氏に師事。ビデオによる動作解析を行いながら改善策を話し合った。重心を低くし、ボールの出所を見えにくくするフォーム改造に04年オフから本格的に着手し、キャンプ中も習得に努めてきた。3年連続で開幕投手となった巨人戦では、5安打無四球完投勝利。27のアウトのうち14アウトが内角への直球とシュート。バットを5本、へし折った。5月は3完投を含む4勝を挙げ、月間MVPに選ばれた。交流戦では、ソフトバンクの杉内と2度投げあい、2度とも勝利。パ・リーグファンにも実力を知らしめた。広島球団史上37年ぶりのファン投票1位投手となり、オールスターにも出場した。甲子園の先発マウンドに立ち2回を無失点に抑えた。

後半に入っても順調に勝ち星を重ね、最多勝も現実を帯びてきた。10月7日、同点の5回に登板し、4回を投げ15勝を挙げ下柳(阪神)に並んだ。中継ぎでの勝利はプロ初だった。それが15勝目を挙げた翌8日、リーグ2位の200回オーバーの投球回にもかかわらず、球団には一部ファンから中継ぎ勝利に対する抗議電話が約20件あった。監督に志願し、最終戦の12日、中4日で先発。野村引退試合という事もあって、負けられない試合だった。しかし10安打を浴び4失点。勝つ事は出来なかった。

2年ぶりの200回超えというフル回転で、11完投、15勝。最多勝に輝き初のタイトル獲得。ベストナイン、ゴールデングラブも獲得し、名実ともに球界を代表するエースとなった。契約更改では球団最高の8500万円アップ。球団初の投手2億円到達となった。

2006年度総括・展望

例年ならシーズン終了後、約2ヶ月間完全にオフの期間をつくっていたが、昨季はWBCに照準を合わせ、05年12月からキャッチボールを欠かさなかった。更に2段モーション禁止へ対応するため、フォームの矯正にも取り掛かった。2月24日の12球団センバツとの練習試合に、右手人さし指打撲し、出場辞退。WBCに向けて早めに調整していたが、予想外の離脱となった。それでも開幕戦には間に合い、4年連続の開幕投手は勝ち星こそつかなかったが、6回を無失点に抑え責任を果たす。4月27日の巨人戦(広島)では、チーム一番乗りとなる完投勝利(3安打無四球完封)を挙げた。

開幕から中4〜5日でフル回転した事もあり、交流戦期間中に股関節痛を初めて発症(右肩関節滑膜炎)。シーズン最短となる4回0/3で12安打9失点と屈辱にまみれた。6月から状態は良くなり、7月は先発した4試合全て勝利、続く8月も4勝を挙げ、球団初となる2ヶ月連続MVPに輝く活躍を見せた。しかし9月は強い右ひじ痛に見舞われ登板を回避、10日には登録抹消された。交流期間中での故障と10年間投げ続けてきた蓄積疲労もあった。自己最多の8連勝中で、川上(中日)と最多勝争いを演じる中、手痛い離脱だった。最悪の場合“シーズン絶望”という状況から、順調な回復を続け、地元広島で最終戦となる試合に間に合った。

FA権取得で、移籍か残留か揺れ動く心境の中、地元広島の最終戦に登板。9回2死走者なしで“黒田”の名前が告げられると万雷の拍手が起きる。エースが右ひじ炎症からの復帰登板を果たした。11月6日、広島市内のホテルで会見を開き、FA権を行使せず、球団に残ることを発表。出来高を含め4年総額12億円の複数年契約を正式に結んだ。07年オフ以降容認されたメジャー移籍の可能性はあるものの、引退するまで国内の他球団移籍は完全否定。FA権を行使しなかった最大の要因は、他ならぬファンの存在だった。「逆指名で入団したカープには深い愛情がある。」引退するまで国内の他チームへ移籍しないことも断言した。「育ててもらったチームに他球団のユニホームを着て目いっぱい投げることは考えられない。この先国内他球団に移籍することはない」国内なら“生涯カープ”は決めた。

終盤の故障で13勝に終わったが、防御率1.85で最優秀防御率のタイトルを獲得した。規定投球回数を到達し、防御率1点台の投手は、88、89年の大野以来2人目という快挙。また6月7日から、13試合連続先発で成功し、現在も継続中だ。得点圏以外の被安打率は.252だが、得点圏にランナーを置くと.204と抑えている。この点を見ても、例え走者を出しても、点を与えない投球術ができていると言える。入団5年間は目立つ成績は残していないが、年々進化してきており、特にここ2年間は連続でタイトルを獲得。“広島残留宣言”で男気を上げ、今では広島の宝のみならず、名実共に球界を代表する選手となった。

更新日 2007.01.28

黒田博樹と同じ1997年に広島に入団した選手

選手名 ドラフト 守備 状況 現在
白井康勝 投手 移籍 引退
上原晃 3位 投手 移籍 引退
東瀬耕太郎 2位 投手 移籍 引退
A・グスマン 投手 新入団 引退
J・マルチネス 投手 新入団 引退
澤崎俊和 1位 投手 新入団 引退
黒田博樹 2位 投手 新入団 引退
河野昌人 3位 投手 新入団 引退
福良徹 4位 外野手 新入団 引退

黒田博樹と同じ1975年に生まれ広島に入団した選手

選手名 月日 守備 状況 現在
高橋顕法 01/24 投手 新入団 引退
黒田博樹 02/10 投手 新入団 引退
菊地原毅 03/07 投手 移籍 在籍
S・シーボル 05/17 内野手 新入団 引退
玉木朋孝 06/13 内野手 新入団 引退
田中由基 06/17 投手 新入団 引退
倉義和 07/27 捕手 新入団 在籍
E・レイノソ 10/10 投手 新入団 引退
山根雅仁 11/19 投手 新入団 引退
福地寿樹 12/17 内野手 新入団 他球団